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ドイツの地方都市はなぜ元気なのか? 小さな街の輝くクオリティ 高松 平蔵 著 学芸出版社 発行 函館市中央図書館蔵 |
| 著者はドイツのエアランゲンという人口が10万人の都市にすんでいる。 都市というと商店街がならび、店頭に商品が並べられお客が店をまわって品定めや買い物をするという光景が思い浮かぶ、ところが日本の地方都市は商店街のシャッターがしまり、道行く人も少ない。エアランゲン市は駅を降りると、石造りの建物が並んでいるが古臭くはない、携帯電話店、マクドナルド、大規模小売店も落ち着いた雰囲気の中にあり統一感があるという。 町の中心に市役所、劇場、店舗、銀行、広場、大学、オフィスなんでもそろっているという。住人がいるので町が荒むことはなく、自動車は中心街に乗り入れにくく歩行者と自転車が主役で、職住近接の人が多い。 市民劇場は寄付でつくられ運営はトンボラとよばれるくじが発行される。年中舞踊フェスティバルやビール祭り、音楽祭、「科学の夜長」言われる地域万博、「詩人の祭典」などのイベントが行われ、企業もそれを応援する。 エアランゲンは医療都市でシーメンス社の拠点だ。知識的基盤は大学が支えている。街全体で「健康」をテーマにしている。ビジネスインキュベーターが運営されている。さらに自治体マーケティング会社が設立された。市の属するバイエルン州はハイテク産業の地域で各種のクラスター作りが行われている。 著者はこの本を書くのは地方の都市は誰のためにどうあるべきかの答えをだすのが目的だといっている。エアランゲンでは「文化」と「企業」と「都市の質」をつなげるおおきな循環が見えてくるという。 都市のアイデンティティーの中で、文化や芸術は欠かせない要素で、「都市の質」と言うのはエアランゲンの場合歴史を織り成す佇まいと賑わいだという。 そして快適な生活への欲求が都市の質を高める。それは個人のわがままを公共性に編み上げることだという。そのことがイベントなどのほかにも、コンポストセンターや町のメーンストリートの広告看板の廃止、オープンカフェでの木の什器の統一などになっている。 行政やフェラインというNPOのような組織が多様な活動を循環させて、相乗効果を生みだしている。 ドイツは環境問題のフライベルクなどもある。この街で行われているひとつひとつは日本や函館で行われているが、都市の質というまでにはならない。 理念や哲学が足りないのか、循環が足りないのか。 |
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