平成海防論

国民の関心の薄さとともに、政府、政治家の対応もちぐはぐで、日本の将来への不安
が提起されている。
中国通の著者による貴重な警世の書である。

2009年12月20日  新潮社発行 中央図書館蔵書  1400円 

国難は海からやってくる
富坂 聰 著

陸上に国境の無い国が日本である。
海に引かれた国境の意味が問われる時代になってきた。
12海里の領海と、200海里の経済水域が日本の国益を守るために
重要な範囲となっている。
これまでは上陸されたしたときを想定しての国防、自衛が国民の意識が強かった。しかし、海に守られた日本では、杞憂として意識が薄かった。

船舶が高速化し、航空機が発達し、武器が高度化して正確化している。
GPSが普及した現代では、海上の国境も明確になり、情報上では線を引くことも可能になって
きた。
このようなときに、日本の海上有事の際の例を引きながら、警告を発しているのがこの書である。

排他的経済水域の広さに比較した、海上警備の装備、人員の不足。
海上における法律整備の遅れ。境界域での資源確保や主権を主張する各国の思惑。
国際的な海上主権の範囲の考え、周辺各国の海への政治的関心。
中国の経済発展と軍事力の増強。
これらが、海上での紛争がおきる可能性を濃くしている。

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