文化講演会 「暦のはなし」ー新暦、旧暦と生活ー
講師 函館の図書館と歩む会 副会長 中嶋 肇 氏
1.暦の始まり
大昔は日が昇れば起きる、日が沈めば眠るという生活だった。その後、1年を
10ヶ月とした古代ローマ暦(ロムルス暦)、エジプト暦ができたが、今の暦の
原型となるのは、ユリウス シーザーが紀元前46年に作ったユリウス暦と呼ば
れるものである。
1年を365日+4分の1とし、4年ごとに閏年をもうけ、1月を年初めに定めている。しかし、これは実際より11分長く、16世紀後半には10日のずれが生じた。これをうけ、1582年にグレゴリオ13世が改暦をし、現在に至っている。
基本的な暦としては、次のようなものがある。
太陰暦―月の運行による。1年は354.37日
太陽に比べ、1年に11日不足
3年に1回13ヶ月の年をつくる。
太陽暦―太陽の自転に基づく。1年は365.2422日。
4年に1度閏年。
太陰太陽暦―両者の欠点を調整、日本の旧暦は明治5年まで
1200年間使用した。
2.日本の改暦
我が国では604年、初めて暦日を採用し、使用してきたが、明治になって文明開化、西洋文明の受入れなどから、改暦の必要が起こった。
発案者は大隈重信、福沢諭吉などであった。当時日本はインフラ整備、軍備
拡張などで、大変な財政難であったが改暦により12月がなくなるので、政府にとっては12月の給料を払わなくてもすむという好都合があった。発布された改暦の詔書は次のようなものである。
@ 太陽暦に改暦するため、明治5年12月3日を明治6年1月1日とする。1年は365 日で、12ヶ月に分け、4年毎に1日の閏日を置く。
A
時刻法を午前12時間、午後12時間の24時間制とする。
子の刻、午の刻を「午前幾時」、「午後幾時」と称す。
B時の鐘も1月1日から新時刻法による。祭典なども新暦の日付で行うこと。
この実施により、暦屋はあわてて暦の作り直しをしなければならず大損となり、また店屋では大晦日がないので、掛金取りが出来なくなり、世の中は混乱した。
行事の移動も行われた。1ヵ月遅れは葵祭、富士山開き、お盆などで、日付そのままのものは雛祭り、端午の節句、七夕など。
しかし、利用度は県によりまちまちである。北海道はよく利用されている方である。
3.その他
ふだんよく利用している大安、仏滅など六曜は旧暦月初めに順に並べたもので何ら意味はない。仏滅は以前は物滅であり仏とは無関係。