介護給付費巨額申請ミス問題
介護保険の国負担を請求するとき、申請額を誤って1億6千万円以上少なく申請し、不足分の
7割しか支払ってもらえず、残額について多額の欠損が残されている問題で市が揺れている。
介護保険を計算するコンピューターソフトを更新したため、計算が間違い、そのまま国に
申請してしまい、その後、国から間違いかどうかの確認があったにも関わらず、再調査も
せずそのままにして、市のもらうべき金額より1億6274万円少なくなった事案。
その後、国と折衝して7割以内の救済をうけ、4880万円欠損額が生じた。
そのうち、半分をソフト更新を行った委託業者が負担し、残りを管理職らが負担をするという
原始的、情緒的解決法を考えていた。
この問題では、いくつかのミスが重なっている。@ソフトの更新が間違った結果を招いた
Aソフトの計算結果を鵜呑みにして、検証確認を怠ったB申請のとき、書類がまわされた
であろうが誰一人気がつかなかった C国から誤差はないか確認の通知が来たがこの時も
検証も確認もしなかった。などである。
介護保険特別会計は20年度予算で約198億円の大規模分野で、誤差のあった約2億円は
全体から見れば約1%であるが、2億という金額は市にとても巨額である。福祉、財務など担当
部がきずかなかったというのは怠慢だ。
@ソフトが完全でなかったのならば、どのような契約になっていたかにより、ソフト会社が損害
賠償をしなければならない。
Aこれをめくら判で通過させていたことは、職務を適正におこなっていたとはいいがたい。
判を押して、間違った書類を通過させたことに過失があったといえる。
民法では不法行為による損害賠償として第七百九条 故意又は過失によって他人の
権利又は法律上保護される利益を侵害した者は、これによって生じた損害を賠償する責任
を負う。と定めている。
ソフトの鵜呑み、申請書類の回覧、国からの確認の注意の無視などで職務を怠ったといえる。
地方公務員法には第29条に 2.職務上の義務に違反し、又は職務を怠つた場合として戒告、減給
、停職、または免職をすることができると定めている。
ソフトの過ちから最終的には函館市に合計4880万円の損害を与えた。どの行為はどれだけと
特定することはできない。
民法には、共同不法行為者の責任として第七百十九条数人が共同の不法行為によって他人に損害を加えたときは、各自が連帯してその損害を賠償する責任を負う。共同行為者のうちいずれの者がその損害を加えたかを知ることができないときも、同様とする。とある。
ソフト会社と市職員が折半して、職員は管理職を中心として4880万円を補填するとの提案があるらしい。
これに対して地方財政法の割り当て寄付にあたり、税による負担を提案しているとの報道があった。
税による負担をすれば、上記のような論拠から職員の追及、賠償要求は必至である。
議会は税による負担を決めるならば、責任所在の明確化と損害賠償の法的措置を講じなければならない。
不足分をソフト会社と市職員が補填するというのであれば、地方公務員法の職務懈怠についてはどう考えるかは別として、損害賠償であるとはっきりいうのであれば妥当である。
いすれにしろ、このようなことが、函館市で行われたことは前代未聞であり職員意識の欠如と組織機構の
欠陥の表れである。